2019.4.2 桜の花の高い音色が聴こえる
春休み最後の主人のお休みの日。
主人の実家に遊びに行っていた子どもたちを車で迎えに行く。
海が
空が
心を吹き抜けていく
清んだ青にただ みとれるばかり
『ママー!』
次女の可愛らしい声がする
主人の父に挨拶をする
色が透けて 優しくみえる
そのまま 大きな公園へ
たくさん人がいると 長女は控えめになる
長男が長女をしきりに誘い しぶしぶ遊びだす長女
次女はどんどん 遊んでいく
主人は子どもたちを見守る
わたしは 遊ぶこと があまり得意ではない
でも
目に映る 美しさを 見つけることは得意だ
正確には それが わたしにとっての遊びなんだ
だから みんな と
同じように 遊んでないから
疎外感 を 強く持ってきた
疎外感 や 孤独は 大きな闇となって
常にわたしを 包んだけど
今は
美しさをみつけることを 止めることが出来ない
合わせようと思って 合わせられるような
感覚ではないんだ
ハートが跳び跳ねるような 体にじんわり染み渡るような 感覚 が
魂の喜びであることを知ってからは
これを みたくて 産まれてきた
そう 大切にしてる感覚
わたしを包んだ闇もそのままに
闇はまだ懲りずに みんなと同じ である幻想に手を伸ばしたがるけど
それさえも そのままに
魂の喜び と わたしが呼ぶものは
何度も 波のように わたしにやってくる
人の中にいると
決まってやってくる もの がある
それは 強迫観念に似た 人生の歩み方 だ
とても強い 呼びかけで
それを 選ばないと大切な人が悲しむぞ
と ささやく
それを 選ばないと大切にしてる人を失うぞ と ささやく
わたしは 青ざめて 走り出さなきゃいけない気持ちになる
そんな話を 主人に打ち明けた
『もし こんな未来が 可能なら
わたしは 空を見上げ 花を愛し 季節を喜び 時を忘れて 珈琲を飲み 朝日と共に1日が始まり 夕日と共に1日が終わる そして、絵を描いたり物を作ったりする
そんな生活がしたい』
彼は黙って聴いていた
そして それと同時に 今 現在 社会生活で採用されている
多くの書類提出や 決まりこと は とても苦手だということ
ちょっと 苦痛レベルではなく 多大なストレスほどに 感じること
そこに 生きづらさを感じていること を話した
彼は 『俺もそうだよ』と笑った
そして デザートに買ってきていた
ベイクドチーズケーキを4等分に丁寧にわけて
『食べる?』
と聴いた
わたしは
『一番 大きいやつ!』と遠慮なく選んで
頬張る
次女がやってきて 一緒に食べる
わたしが
『やっぱり、産まれてきて、嬉しいのは食べ物が美味しいことだよね。
ぁあ、美味しいなぁって、味わって
ねぇ、美味しいねぇって言い合えること
そういうことのために 産まれてきてるよね』
と 言うと
次女が
『一番の喜びは体を持てたことでしょ』
と 言った
『そう!体を体を持って、美味しいなぁって!』と言うと
『感覚のことね』と笑った
『だから、学校の勉強とか、つまんない』と茶化した
『字が書けることは楽しいけどね』とわたしは続けた
桜の木は なんで 『もう咲いていい』と一斉にわかるんだろう
まだ肌寒いのに
『今だ!』って 一斉に咲き誇る
自然はすごい
流れていれば そうなる
それが 自然なんだ
本来人間だって そうなのに
人間だけが わからなくなる 笑
わたしはよくわからなくなる
不自然な生き方をしすぎたんだと思う
『馬鹿げてるよね』とわたしは切なくなった
桜の花の 高い音色が 聴こえる